競馬史に名を刻む名馬ラムタラは、その美しい走りや根性、優れた血統で世界中の競馬ファンに愛され続けています。本記事では、この伝説の馬ラムタラの魅力や血統、主な勝利などを振り返りながら、彼がどのようにして名馬としての地位を築いたのか、そして現代の競馬ファンにどのような影響を与えているのかを解説します。ラムタラに触れることで競馬への情熱が再燃し、競馬の魅力を引き続けていくことが期待されます。
1. ラムタラの魅力
ラムタラは、1990年代に活躍した伝説の競走馬で、父は英国が誇る三冠馬Nijinsky、そして母はSnow Bride（その父はBlushing Groom）。その類まれなる競走能力により、ファンの心を鷲掴みにしました。この記事では、ラムタラの魅力を詳しくご紹介していきます。
1.1. 伝説の競走馬としての経歴
ラムタラは、その経歴からも伝説の競走馬として語り継がれています。１９９５年にイギリスでデビューし、英国ダービー、キングジョージ6世＆クイーンエリザベスステークス、凱旋門賞のタイトルを獲得しました。
短い競走キャリアの中で4戦4勝（なんと2戦目で英国ダービーを勝ちました）という常識外れの成績を収め、その名は競走馬の歴史に刻まれました。3歳で引退後は種牡馬として英国で過ごした後、日本に輸出されます。華麗な競走成績と比較して種牡馬としては成功したと言えませんでしたが、富士ステークスを勝ったメイショウラムセスを出しました。そしてラムタラが母の父であるヒルノダムールは、天皇賞春や大阪杯を勝つ活躍を見せました。
1.2. 人々を魅了する走りのスタイル
凱旋門賞でのラムタラの走りを見てみましょう。逃げてレースを作るルソーを追いかけて、ラムタラはスタートから先行集団で進みます。残り1000ｍあたりで2番手に抜け出して、フォルスストレートで先頭に躍り出ます。直線でデビュー以来5連勝で勢いに乗るスウェイン（のちにキングジョージ6世&クイーンエリザベスダイヤモンドステークスを連覇する歴史的名馬）に詰め寄られますが、直線終盤でもうひと伸びし、そのまま1着で入線（優勝）しました。
YouTubeに動画がありましたので、詳しくは下記動画の10分30秒あたりをご覧ください。
（↑合田直弘さんが若いですね）
2. ラムタラの血統
ラムタラの血統もまた、彼の魅力をさらに引き出しています。ここでは、ネアルコから続く血脈であることや、両親の影響、子孫たちの活躍を見ていきます。
2.1. ネアルコの血を受け継ぐ
ラムタラの由来はアラビア語で「目に見えないもの」という意味です。彼はネアルコ→ニアークティック→ノーザンダンサー→ニジンスキーのエリート血統を受け継ぎました。
父のニジンスキーは英国の三冠馬。デビューから破竹の11連勝で凱旋門賞は2着、つづくチャンピオンステークスも2着となり、13戦11勝の戦績で種牡馬となりました。直仔としては、日本ではウマ娘ともなっているマルゼンスキーが有名ですね。
2.2. ラムタラにおける牝系からの影響
牝系を見ても、祖母のAwaasif自身がヨークシャーオークスなどG1を2勝し、彼女の姉であるKonafa（英1000ギニー2着）の娘のKorveyaからはG1馬のヘクタープロテクターやシャンハイが出ており、こちらも名門であると言えます。
2.3. 子孫たちの活躍
ラムタラの子孫たちはどのような活躍をしたのでしょうか。英国で1年間種牡馬として生活した後、3000万ドルという驚愕の価格で日本のホースマンたちにに購入されました。
英国で名牝Urban Seaなどに種付けし、アイリッシュオークス2着馬のMelikahを出すなどまずまずの結果と言えます。日本での成績は正直芳しいものではありませんでした。前述の通り富士ステークス（当時G3）を勝ったメイショウラムセスや阪神ジャンプステークス（G3）を優勝したミレニアムスズカを出しましたが、ついにG1馬を輩出することなく、英国の牧場に破格の値段で買い戻されてしまいました。
ラムタラが日本にやってきた当時はまさにサンデーサイレンス旋風が巻き起こっていた時期でしたし、トニービンやブライアンズタイムなどの種牡馬も活躍していましたので、その影響をうけたのかもしれません。1996年から2002年まではサンデーサイレンス、トニービン、ブライアンズタイムでトップ3を独占（その間1位はずっとサンデーサイレンス）していました。ちなみに1992年生まれのラムタラの同期馬としてはフジキセキ（父サンデーサイレンス）やマヤノトップガン（父ブライアンズタイム）がいます。
ラムタラは母の父として天皇賞・春を勝ったヒルノダムールを出しましたが、その他G1馬を出すことはありませんでした。
3. ラムタラとその時代
ラムタラが活躍した1990年代は、競馬界が多くの変化を迎えた時代でした。ここでは、当時の競馬界の状況やライバル馬たち、そして、時代を超えて愛される理由について説明します。
3.1. 1990年代の競馬界の状況
1990年代は、競馬界が多様化し、より多くの国が競馬イベントを開催するようになった時代でした。この時代の競馬は、世界中で盛んになり、各国で様々な競走が開催されました。
また、テレビやインターネットが普及し始めたこの時代は、競馬情報がより速やかに伝わり、多くの人々が競馬に興味を持つきっかけとなりました。そのため、ラムタラの活躍が多くの人々の心に響いたのも、この時代であったからこそだと言えるでしょう。
3.2. ラムタラとライバル馬たち
ラムタラが活躍した時代には、彼と共に競馬ファンの注目を集めたライバル馬たちもいました。ラムタラが語られるとき、彼と激しい争いを繰り広げた馬がたびたび登場します。
その中でも特に有名なのが、ペントィレという馬で、彼と英ダービーで一騎打ちを繰り広げたことで知られています。また、ハーツオブゴールドやサクラローレルなど、他にも多くの優秀な競走馬が活躍した1990年代でした。ラムタラは、この強豪ぞろいの時代を勝ち抜くことで、その名を世界に轟かせました。
3.3. ウマ娘としてラムタラは出るか？
ウマ娘が話題沸騰中ですが、ラムタラがウマ娘に登場する可能性はあるでしょうか。2023年11月現在、ウマ娘プリティーダービーの凱旋門賞を舞台とした「Project L’Arc」が最新シナリオとなっています。ラムタラは凱旋門賞勝ち馬ですし、日本で種牡馬生活を送ったこともありますが、日本調教馬とレースを走ったことがありませんので、いますぐにウマ娘として登場する可能性は低いでしょう。
まとめ
この記事では、ラムタラの魅力や血統、主な勝利、その時代を振り返りました。彼が常に美しい走りを披露し、その優れた血統を受け継ぎ、多くの名馬を輩出しました。ラムタラの活躍は世界中の競馬ファンに愛され、時代を超えて語り継がれるでしょう。現在の競馬ファンは、彼の奮闘する姿を見て競馬への情熱を再燃させ、これからも競馬の魅力を引き続けていくことが期待されます。
ラムタラは、その美しさや走りのスタイル、血統に加えて、穏やかで根性のある性格で多くの競馬ファンを惹きつけました。彼の活躍は競馬史に名前を刻み、後世に語り継がれることでしょう。
現代の競馬ファンはラムタラの魅力を知り、彼が見せた競馬の真髄を愛し、発展させていくことが期待されます。ラムタラの魅力は、これからも競馬ファンにインスピレーションを与え続けることでしょう。
